はじめに
参考書 | 内容が詳しく書いてある本。内容説明が中心なので問題数は少ない |
問題集 | 問題がたくさん掲載されている。内容の説明は参考書ほど多くない |
参考書・問題集必要としている目的はなんですか?
目的によって参考書や問題集の買い方・使い方は違います。
学習内容はだいたい分かるがもう少し練習したい | 教科書の問題と同等レベルの問題が多く書いてある問題集 |
学校での学習内容が分からない | 詳しく基本から書いてある参考書・問題集 |
定期テスト対策のため | 教科書準拠の参考書・問題集 |
受験勉強のため | 入試模擬問題・現在の理解レベルに合わせた参考書・問題集 |
問題集のすべての問題が自分の目的に沿った問題ばかりではなかったりします。簡単なものから、超難問までそろっている問題集もあります。
基本を習得するために買った問題集で超難問を最初からやることはできませんよね?
応用問題を習得のために買った問題集で正負の数の基本問題をしなくてもいいですよね?
目的によってどこを使って学習するのかも異なってくることがあるということです。
目的が定まっていればどれを買うか、どう使うかは決まってきます。まずは購入の目的を明確にしましょう。
参考書・問題集の使い方・選び方
「こんな分厚い参考書読むの萎えるわ~。」
「こんなに問題あるの?めんどくさい。」
こんなことを思ってなるべく薄い問題集を買おう、なんて思っていませんか?
実は広い範囲をカバーしているのに薄い問題集や参考書は「まとめの教材」になっています。つまり、要点をかいつまんでいるんです。だから解説もあまり詳しくないのは多いし、解答にも解説がなく、答えだけ載っている、なんてものもあります。学習内容が分からなくて買うのなら、その問題集や参考書では思った効果は発揮しません。薄い問題集・参考書は、ある程度分かっている人が仕上げのために使うものです。基本でつまづいてしまった人は違うものを選ぶべきです。
「だからと言って厚いのはやりたくない」そう思っている人も多いと思います。
それでも、ある程度の厚さがあるものを買った方が良いと思います。かといって、むやみに厚いものを選ぶべきでもありません。自分の目的に合っているかどうかを考える必要があります。厚い本はその分、説明や解説もしっかりしているものが多いです。
「最初から最後まで全部やらなきゃ」と考える必要はありません。
基本が分からないなら、まず基本事項だけを熟読すれば良い。分かったら、教科書の問題などの類題を解いてみて理解を深めた方がいい。何も買ったものだけに縛られる必要はない。次のステップでまた買ったものを利用すればいい。それでいいんです。
物に振り回されるのではなく、目的に合わせて物を上手に使えば良いのです。
参考書・問題集の種類
1 教科書準拠の参考書・問題集
参考書「教科書ガイド」、問題集「教科書ワーク」のようなものです。参考書は教科書内容がしっかり解説してあります。問題集は教科書に沿ったレベルの問題が掲載されています。
同じような表紙でも使っている教科書によって内容が違いますので、教科書の出版社に注意して購入しましょう。
2 一般的な参考書・問題集
教科書の内容とは違いますので、例えば「教科書の読解問題をしたい」「単元で出てくる単語の一覧が欲しい」などの目的は達成できません。ですから、英語や国語に関しては定期テスト対策で参考書や問題集を購入したいというのであれば、教科書準拠のものが必要になります。レベルは本により基礎の基礎~超難関まで様々です。
数学・理科・社会の場合は、教科書準拠かそうでないかでの内容の違いはそれほどないでしょう。学習することは同じですから。あとは「難易度がどれくらいのものが必要か」だけです。とはいえ、定期テスト対策での購入なら、教科書準拠の方が無難です。
一般的な英語の参考書・問題集は文法ごとに分かれています。教科書を見れば、どの文法が新しく出てきた文法なのかは書いてありますので、それを見て参考書で確認すれば良いです。しかし、教科書内容の和訳や、単語、熟語などにまでは対応していません。つまり何が現在必要なのかということを考える必要があるということです。
それを踏まえて今回は教科書内容の補習~定期テスト対策向けの書籍のご紹介をしたいと思います。
教科書内容が分からない!という人ににおすすめの参考書・問題集
「ひとつずつすこしずつホントにわかる」シリーズ
ここがオススメ!
細かい項目に分けて説明がしてある! | 細分化されてある分、1ページごとの理解すべき量は少なくて済みます。情報量が少ない分、1つのことに集中して覚えられるから覚えやすい!「そこまで細かくなくてもよくね?」って思うほど細分化されています。 |
分かりやすい言葉で説明がされている! | 数学で「~すればよい」だけの説明で計算が進んでいって結局なにすればそうなるのか分からない、とか、英語で今まで出て来なかった文法用語が出てきて何なのか分からない、のような、「学習者置き去り事件」がありません。本当に苦手な人にオススメの参考書です。 |
文字数が多くない! | 文字がたくさん書いてあるとやる気が失せるという人にはうってつけの教材です。しかも解き方動画付きなので、それも嬉しいところですね。基本の根っこから理解したい人には大変オススメです! |
ここはちょっとビミョー
ひねってある問題などへの対応は難しい | 分かりやすく解説することに重点を置いているから仕方のないことではありますが、普段教科書で出て来るようなちょっと難しい問題に対応できない可能性があります。この本で基礎が分かったら、教科書やワークなどにチャレンジしてみましょう。 |
総合的に
基本をかみ砕いて教えてくれる良い参考書です。しかし教科書の問題より簡単なものが多いので、この本で理解したら教科書の同じ項目を練習してみることをおすすめします。動画もありますので、定期テスト対策の前に取り組んでおきたい本ですね!
「ひとつひとつわかりやすく」シリーズ
ここがオススメ!
一つ一つ要点を挙げてわかりやすく解説されている! | 項目が細分化されています。分からなくなりがちな文法事項を無理に1ページにまとめるようなことなく、2ページ3ページに分けてしっかり解説しています。1ページの内容が軽いので無理なく続けられるでしょう。 |
図解が多い! | 文字が多いと読みたくなくなる人もいますよね。この本はとにかく解説のための図が多いので、文字が苦手でも学習を継続することができるでしょう。 |
動画で確認できる! | 一つ一つの項目で解説動画がネットに載っていますので、それを見ながら確認することができるというのもこの本の良い特徴です。 |
ここはちょっとビミョー
土台作りの本なので難度の高い問題には対応していない | 「わかりやすさ」を追及すると、どうしても問題のひねりは少なくなります。また、説明が多い分問題は少なめです。教科書や学校から配られているワークなどで知識を補強する必要があります。 |
総合的に
「文字だけの解説では理解できない」という人も多いと思います。こちらの本は図解されている部分が多いので、文字での理解が苦手な人にはオススメです。でも、一番の土台部分の練習を重点に置いていますので、定期テストの学習をする前に取り組んでおきたい本です。大人の復習版もありますので、自己啓発やお子さんに教えたいという方にもオススメです。
KADOKAWA「面白いほどわかる本」シリーズ
ここがオススメ!
説明の仕方が工夫されている! | 教科書で分からない人でもこの本を見れば分かる部分が多いのでは?と思うほど「納得させる力」が強い本です。分からない人の「分からない部分」を理解しているなぁ、とすごく感心しました。…って誰目線?って言い回しですけど。 |
間違えそうな部分も補完されている | 「生徒からの質問」という形式で、よく生徒が勘違いしやすい部分を的確に突いています。それに対して先生が答えていて、気を付けるべき点を確認できるようになっているのも好印象です。 |
ここはちょっとビミョー
文字数が多い | 説明が細かい分、文字数は多いです。文字数が少ない方が良いわけではありません。「文章を読むのが苦手な人」の視点から「ビミョー」としましたが、文章をじっくり読んでいけば、「分からない」を「分かる」に変える力がある有益な情報がたくさんあります。 |
総合的に
説明が工夫されていて、分かりやすさを追求しているという面では、個人的に非常に共感する本です。しかし、文章量が多いので、この本を最初から最後まで全部読もうとは思わずに、分からない項目をしぼって、よく読んで、分かったらその単元の問題を解いて、間違ったらもう一度確認して…、のように利用するのがベストでしょう。
もっと問題数をこなしたい人におすすめの問題集
問題数と言えば、公文出版の公文の中学基礎固め100%シリーズかな?と思います。公文さんはもともと問題を何題も練習して、それで基礎固めをすると言う方向性なので、問題数は多いです。数学の練習問題を積み重ねる点では良いと思います。
定期テスト対策には必携の参考書・問題集
これまで紹介したものは一般的な参考書・問題集です。教科書の内容を完全に反映したものではないということに注意しておきましょう。教科書の内容とは収録の仕方が違っていたり、教科書には出て来ない内容が書いてあったりするということです。
定期テスト対策のためには一般の参考書・問題集で基礎を固めたら、教科書準拠の参考書・問題集が必要です。数学の場合は教科書と同等レベルのものを使えば大差ないと思いますが、一般の参考書・問題集のみでは、英語の場合、同じ文法項目でも、使われている単語や熟語が違っていますので、定期テスト対策として不十分な可能性が高いです。
教科書ガイド
定期テスト対策を考えるのであれば、参考書はやはり教科書ガイドがオススメです。教科書の内容が全て書いてあります。英語に関しては、教科書本文の日本語訳もあります。今は和訳を教えない先生もいるらしく、そういった意味では大変参考になります。しかし教科書ガイドは参考書なので問題数は多くありません。
教科書トレーニング・教科書ワーク
そこで出てくるのは、教科書トレーニングや教科書ワークになります。教科書トレーニング、教科書ワークは、教科書に沿った問題を練習ができる問題集です。それが1番の強みです。
ただ、基本習得を目的とする問題集に比べて解説は少なめです。ある程度理解が進んでいないと厳しいかもしれません。教科書ガイド+教科書ワークか教科書トレーニングというのも1つの選択肢ですね。
ちなみに、私から見た感想としては、教科書ワークの方が教科書内容に沿っている部分が多いと感じています。教科書ぴったりトレーニングは「教科書内容+α」という感じです。使う人によっては「こんなの教科書にないよ!」と思う人もいるかもしれません。
購入するときは教科書の出版社名を間違えないように購入してください!
最後に
今回は、基礎固めが必要な人向けに、参考書や問題集を提案しました。
苦手で本当に分からないという人は
①基礎を理解できる参考書・問題集(「ひとつずつすこしずつホントにわかる」シリーズなど)
⇩
②教科書ガイド・教科書ワーク(教科書トレーニング)
この順番で進めていくとスムーズに学習ができると思います。
0を1にするのが一番大変です。今回紹介した参考書や問題集が0から1になるきっかけを作ってくれれば嬉しいです。私もできる限りその手助けができるような情報を発信していきたいと思っています!
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